VOICES
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平岡で働く人の声
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平岡で働く人の声
殻を破る力をくれる職場が
人間として成長させてくれる
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製造部係長
高木 順
JUN TAKAGI
注文通りの製品をいかにロスなく予定通りに仕上げるか、それが製造分野の責任ですが、私ひとりがすべての工程を行うわけではありません。プログラムどおりに自働運転する作業機器、そして必要な行程ではスタッフの手が直接関わります。こういうハイブリッドな環境でこそ重要なのは人の力。機械が不具合に対しエラー告知できる内容はあっても限定的ですから、想定外のイレギュラーに対応できない事はまだまだあります。一方、人間は情報さえあれば、少なくとも「気付く」ことができます。誰かが“異常”に気付き、それを周囲や管理者にすぐ伝達できるリレーションがあれば対応スピードは早まりますし、新たなトラブルの認知とチェック項目がその都度共有されれば判断基準の精度も向上します。対処法や再発防止策を一緒に考えられるチームの団結力があれば未然に防げるし、有事にも的確な対応が可能に。結局は、古くからある言葉の「ほう(報告)れん(連絡)そう(相談)」に尽きるのですね。これを可能にするのはやはり人間がもつ力、皆が「仕事に関わっている」という意識、つまり“心”を持つことが肝要なんです。平岡にはその社風と風土が十分あると感じてますし、私自身も入社後に大きく影響を受けた一人です。この文化を守り続けるとともにもっともっと強いものにしていくのが、今後の私の役目だと考えています。
「職務だから覚えよう」という思考から「ありとあらゆる事を知っておきたい」と思うようになったある転機がありました。製造過程で最も重要な金型の油圧シリンダーを壊してしまうという重大な事故を起こしてしまったのです。「壊れるなんて知らなかった…」なんて通用しません。眼の前には自分が担当する箇所で大事故が起きたという現実のみ。高額な修繕費用もそうですが、何より納期への影響、それが与える信頼面での損失…被害の大きさを考えると罪悪感で精神が潰されそうになり、しばらく何も手に着かない状態に。最も情けなく感じたのは、そんな緊急事態にも関わらずオロオロしているだけの自分、できることは何一つないというリアルでした。上司や先輩方が必死で修理と復旧、遅れを挽回するために突貫で作業をしている、営業部はご迷惑をおかけした企業様の元へ謝罪に走り回り、さらにその企業様も納入先や小売店様に謝罪に回られる…己の無力さ不甲斐なさを思い知らされ、悔し涙を流したのを今も忘れはしません。だからこそ「二度と事故を起こさないのは絶対、そして工場内のあらゆる機械の仕組みと特性、取扱いの注意点、すべてを知り尽くしてみせる」と思い猛勉強しました。今、ようやく周囲に認められ、頼られ、相談されるようになりましたが、もし工場内のどこかで問題が起こっても必ずフォローできる人間になってみせる!というあの時の気持ちはそのままです。私達の仕事は一人の責任を一人が被れば済むものではありません。一つの製品にも多くの方が関わっている、そして皆が責任を感じて責任ある仕事をしているということ。そう考えながらこれからも毎日勉強し続けていきます。
平岡商事との出会いは当初派遣社員としてでした。今思えば当時の人生感として、どこかの会社で骨をうずめてというよりは必要とされる時に必要なだけの関係でいい…それは会社にとっての自分も、自分にとっての会社も。もちろん、勤務中に与えられている任務だけは黙々とおこないますし、それだけは守っていたつもりでした。だから、ある日突然いただいた「お前、正社員としてやっていかないか?」という会社からのお声…「正直さ、几帳面さ、真面目さを見ていた。この平岡商事を構成するのに必要な要素を持つ人材だ」と言う言葉は私とっても驚きでした。ただ、上司とお話をしているうちに、自分がこれまで何かひと処、ひと事に固執し熱中することをあえて避けてたのも、責任を負わない生き方を無意識に選んでいたにすぎない、という事だと改めて自覚させられたのを今でも覚えています。与えられた責任ある立場で、責任をもって仕事に向き合う、それで初めて自分のアイデンティティ、そしてやりがいを実感しながら日々を生きることができる、会社や組織の一人として周囲にも認められ頼られる存在になれるということ。いくつになっても何年たっても、あの日の気付けた心を忘れず、自分に求められていることを完遂し、そしてそこで満足することなく応えられる幅や分野をもっともっと増やしてゆくチャレンジ精神をずっと持ち続けていきたいと思います。ひいてはそれが、私の殻をむいてくれた会社への恩返しになると思っていますから。
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